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ヤマト自動車株式会社様 導入事例

卸売業

  • [販売指南]
  • [e-image]

約10万点の自動車部品・整備用品を管理する「販売指南」を中核としたトータルシステムにより業務の質的向上とデータの有効活用を実現

ヤマト自動車株式会社様 会社概要

自動車関連部品の卸販売を行っているヤマト自動車株式会社。ボルト、ネジ、整備工具、設備機器など10 万点以上の商品を扱う同社は、株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)が販売する「販売指南」を中核に、データ分析プラットフォーム「DIAPRISM」(注1)と電子帳票システム「e-image」を合わせたトータルシステムを構築。受発注業務の精度向上・スピード化をはじめ、迅速な販売実績の多角分析、業務負荷軽減を実現しました。

商品管理精度向上と販売データの有効活用に向けてシステムを刷新

 10万点以上に及ぶ豊富な商品を全国に網羅した営業拠点を通じて販売するヤマト自動車株式会社。車検に欠かせない自動車用のベアリング、ボルト、ネジ、整備用工具をはじめとした優良部品を常時6万点以上在庫し、全国の自動車部品商や工具商などに販売しています。
 近年はプライベートブランドにも注力しているヤマト自動車では、取り扱う商品数はますます増加傾向にあり、販売管理業務の効率化は喫緊の課題となっていました。また、従来から利用してきた販売管理システムでは、増え続ける商品の管理が今後難しくなると予測されました。取締役営業部長の堀江聡氏は次のように振り返ります。

 「既存システムは、管理できる商品数に上限があり、将来への不安がありました。また、販売状況はリアルタイムに見ることができるものの、多角的な分析ができず経営戦略のデータとしては不足感がありました」
 一方、さらなる営業力強化に向けて積極的に販売データの分析を行ってきた同社では、月間で20万件~25万件発生する売上明細から必要なデータを抽出し、販売実績の推移などをグラフ化して営業会議などに活用しています。従来は、分析を行う営業担当がデータの抽出や加工を総務部の電算課に依頼していたため、データを得るまでに時間を要していました。また、データ抽出・加工を行う電算課にとっても業務負荷増大につながっていました。
 これらの課題を解決するために、ヤマト自動車は従来のレガシーシステムの保守期限切れを機にシステムの刷新を決断しました。

フィット率が高いパッケージとソリューション提案力を評価

 システム刷新に際し、ヤマト自動車は提案依頼書(RFP)を作成。複数のベンダーの提案を検討するなかで、MBの販売管理システム「販売指南」を中核とするトータルシステムを採用しました。堀江氏は選定の理由を次のように語ります。
「販売管理業務をパッケージに合わせる方針を固めていた経営トップの意向に、最もマッチしていたシステムが「販売指南」でした。さらにデータ分析プラットフォーム「DIAPRISM」と電子帳票システム「e-image」を加えたMBのソリューション提案力とトータルコーディネート力を評価しました」
 システムの刷新に不安を抱いていたヤマト自動車の現場にとって、事前に足しげく通い、実務を把握したうえで的確なプレゼンテーションを行ったMBの取り組み方も安心感につながったといいます。
 2010 年8月にキックオフしたプロジェクトは、2012年1月にカットオーバーし、本稼働を開始しました。「販売指南」の高い資産継承性を活かしつつ、独自の業務要件についてはカスタマイズを実施。具体的には、「受注直後に在庫を引き当てる」という同社独自の要件に対応させているほか、同業他社とは一線を画した、ヤマト自動車特有の品番の考え方をシステムに取り入れています。
 また、物流業務の正確化と効率化のために、ハンディターミナル(HT)を採用。HTで商品のバーコードを自動的に読み取ることで、出荷効率と精度を同時に高めています。さらにバーコードが付いていない商品のために「販売指南」でバーコードの管理機能を追加し、商品入荷時に自動でバーコードを発行する仕組みも備えています。
 今回の開発は、「販売指南」を核に「DIAPRISM」や「e-image」をはじめ、既存の検品システムや財務システム、商品管理システムとのシームレスな連携をポイントとしました。併せて、一部の得意先や仕入先と行っている受発注データの電子交換については、電話回線を利用した旧EDIシステムから、インターネットを利用した新EDIシステムに変更しました。
 開発が佳境に差し掛かったプロジェクト後半にはヤマト自動車とMBのSEが共同で運用試験や導入教育を実施することで、スムーズな立ち上がりを推進しました。堀江氏は開発全体を振り返り「営業、SE、CEの三位一体となったMBのサポート体制は非常に有効でした。MBと共同で開発に取り組んだことで、当社においてもさまざまなノウハウが蓄積でき、非常にやりがいのあるプロジェクトとなりました」と語ります。

出荷業務の精度向上・効率化とともに販売データの多角分析を実現

 システム刷新により、ヤマト自動車における受発注業務や出荷業務は大幅に効率化されました。従来、納品伝票の品番を目視確認したうえで出荷していた作業は、HTによるバーコードの自動読み取りとしたことで、出荷精度・スピードも大きく向上。より迅速に得意先の自動車部品商や工具商などに納品できるようになりました。
堀江氏は「顧客ニーズの多様化が進むなか、今後はますます細分化された受発注に即応することが求められてきます。今回実現した物流業務の効率化と出荷精度の向上は、ヤマト自動車の将来に大きな成果をもたらすはずです」と語りました。
 情報分析業務については、高速検索と高度な非定型分析機能を搭載した「DIAPRISM」が貢献しています。「販売指南」から出力されるマスター、売上、入金、仕入、支払、入出庫などの情報は、CSV形式のデータを介して「DIAPRISM」の大福帳型データベースに蓄積。営業担当者が必要な情報を自由に引き出し、部署単位、顧客単位、業種単位、商品単位と、データの切り口を変更しながら分析できるようになりました。総務部電算課 統括課長の藤井敬史氏は導入効果について次のように語ります。
 「CSV形式の取り込み機能によって操作性とメンテナンス性が向上し、営業部門が自在に分析できるようになったため、これまで電算課が依頼を受けて行っていた情報抽出や加工業務による業務負荷は大幅に削減できました。これまでは最短でも1日は要していた営業実績の抽出も瞬時に取り出せるようになりました。抽出できる情報も増え、より多角的な分析が実現できました。今後活用頻度が高まるにつれて、意思決定の迅速化や営業改革が加速することは間違いありません」
 その他、レガシーシステムからオープン系システムへの移行や業務効率化、「e-image」によるペーパーレス化の促進などにより、コストの削減効果が表れています。

受発注データ交換プラットフォームによりさらなるサービスの向上を推進

 2012 年1月の本稼働後、ヤマト自動車では2012 年11月までに追加開発を実施し、ユーザビリティーのさらなる向上を図りました。今後は、現在本社で稼働しているHTを利用した検品システムを全国12カ所に拡大していく計画です。
 データ分析基盤に関しては、さらなる在庫管理の適正化に向けて活用頻度を高めていく方針です。また、受発注業務の効率化に向けて、MBと共同で「ヤマトのウェブ(受発注データ交換プラットフォーム)」の構築を進めており、近日中に公開される予定です。
 「ヤマトのウェブでは、リアルタイムの在庫情報をWeb 上ですべて公開し、得意先がWebシステム経由で在庫状況を検索してそのまま商品発注ができる環境を提供します。発注データは即座に販売指南に送られて処理されるため、さらなるリードタイムの短縮が実現できます」(堀江氏)
 「販売指南」を中核としたトータルシステムで、受発注と物流業務の革新的な進化を実現したヤマト自動車。今後もITを駆使することで、顧客サービスの向上を推進していきます。

(注1)「DIAPRISM」は、データ分析フレームワーク「AnalyticMart」に統合し、お取扱いしています。

記事について

この記事は、情報誌「MELTOPIA」2013年4月号(No.185)に掲載されたものを転載しました。
2020年4月1日付で株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)は、三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)に社名を変更しました。

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