社会福祉法人カナン様 導入事例

  • 大阪府

介護・福祉サービス

  • [介護(MELFARE)]

介護施設の現場運用に合わせてシステムの機能を10年以上にわたり拡張しきめ細やかで充実したサービスを提供

社会福祉法人カナン様 会社概要

大阪府南河内郡河南町において特別養護老人ホーム「あんり」、地域密着型介護老人福祉施設「ゆうり」、大阪府富田林市で「カナン喜志」(ケアプランセンターおよびヘルパーステーション)を運営している社会福祉法人カナン。同法人は2005年に「あんり」の新規開設に合わせて、株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)の介護・福祉総合ITソリューション「MELFARE」を導入しました。以来、10年以上にわたって機能を拡張しながら、業務の効率化とサービスの強化を図ってきました。システム化によって施設入居者やケアサービス利用者の情報共有が進み、介護記録を活用したきめ細やかで充実したサービスの提供を実現しています。

導入背景

施設の現場運用にマッチした「ほのぼの」シリーズを採用

 社会福祉法人カナンは、「愛ある介護」「おかげさまの精神」をモットーに、特別養護老人ホーム、地域密着型介護老人福祉施設、短期入所生活介護、老人デイサービスセンター、訪問看護ステーション、ヘルパーステーション、居宅介護支援事業所など様々なケアサービスを提供しています。
 10名を1単位とするユニットケア型の特別養護老人ホーム「あんり」の入居定員は、施設入所80名、短期入所10名の合計90名。河南町在住者専用の地域密着型介護老人福祉施設「ゆうり」の定員は施設入所29名、短期入所10名の合計39名となっています。従業員は法人全体で170名、うち看護職員・介護職員が77名の体制で運営しています。施設の特徴について施設長の八尾英人氏は次のように説明します。

「当地域内の“老老介護”や介護難民の問題を解消するべく、自宅での介護が困難な要介護5クラスの医療ニーズの高い方も積極的に受け入れる方針を掲げて設立しました。ご入居者の方々が人生の終焉を安らかに迎えてもらうために、グループの医療クリニックと連携して看取り介護も実施しています」
 カナンでは、2005年11月に特別養護老人ホーム「あんり」を開所するにあたり、介護記録や給付情報などを管理する介護システムの導入を検討開始。複数のパッケージを検討し、看護職員や介護職員を集めてデモを実施して意見交換を重ねた中から、MBが提案したMELFAREの中核となる「ほのぼの」シリーズを選定しました。
 「採用の決め手は、施設、在宅ケア、デイサービス、ショートステイなど、複数のサービス部門間と横断的に情報連携が取れることです。例えば、ケアマネージャーが作成した在宅ケアプランを施設側から確認ができたりするなど、サービスを複合的に提供する当施設の業務に合致していました。また、帳票類も看護記録、介護記録、リハビリ記録、栄養記録など必要なものがほぼ揃い、記録しやすいことも評価のポイントになりました」(八尾氏)

導入ポイント

パッケージの機能を強化しながらシステムの活用範囲を徐々に拡大

 「ほのぼの」シリーズは、導入からわずか2ヵ月で本稼働し、「あんり」の開所と同時に運用を開始しました。サーバー、ネットワーク、端末の導入・構築もMBが導入支援しました。八尾氏は「まずは必要最低限の機能で運用を始めることにしました。MBにマスター登録までお手伝いいただいたことで、短期間で業務ができる体制を整えることができました」と振り返ります。
 「あんり」への導入後は、2012年に開所した地域密着型介護老人福祉施設「ゆうり」へと展開。2005年の導入から2017年の現在まで、現場の業務に合わせてシステムを継続的に強化してきました。稼働して数年後には、薬剤管理の機能を追加し、入居者が服薬した薬の種類と服薬時間を記録できるようにしました。その結果、入居者が服用している薬が一覧で確認できるようになり、投薬管理の安全強化と効率化を実現しました。
 介護記録では、家族連絡や病院受診の記録欄も後から追加し、入居者の家族面談の頻度や間隔が簡単に参照できるようにしました。またExcelや紙帳票に記録していたヒヤリハットや事故の記録もシステム化しました。ヒヤリハットや事故記録を蓄積して分析することで、事故の防止対策も立てやすくなるという効果も現れています。最近では褥瘡(床ずれ)の状態を記録する機能を追加し、重症度と経過を評価するツールと連動させて作業効率を高めています。
 「介護記録の帳票は自由に項目を追加できるので、運用しながら必要な機能を強化することは容易です。利用時はタブを切り替えながら入力したり参照したりするだけで、操作性が落ちることもありません」(八尾氏)

導入後の効果

業務の効率化により看護・介護のサービス向上を実現

 現在、カナンで実施しているケアサービスの看護記録・介護記録はすべて「ほのぼの」シリーズで管理しています。看護記録では、医師の診察内容や指示内容など、項目を細分化して入力。バイタルの数値と合わせて入居者の顔色や看護職員が見た印象や状況も詳しく記録しています。看介護課長の島宗充氏は「画面上に項目がタブ化されて表示されているので、診察記録、指示記録、面談記録、病状の説明記録など、後から欲しい情報だけを容易に吸い上げることができます。紙の記録では必要な情報を調べるのに時間がかかり、情報共有も十分にできませんが、システムなら簡単に検索ができて看護職員間の情報共有も簡単なので情報の伝達もれもありません」と語ります。
 介護記録についても日々の介護内容や面会記録を記録していくだけと、シンプルな運用が実現しています。
 「1人の入居者に対して、1日の介護内容や医師による診察記録や家族の面談記録などを合わせて一覧で見ることができるので、医師も看護職員も介護職員も入居者の健康状態や意向が把握しやすく、より適切なサービスが提供できるようになりました」(島氏)
 施設運営に関する事務作業については、介護記録のシステム化によって事務担当者による月末の請求業務が効率化されました。事務局長の三浦剛氏は「請求業務において、介護記録のデータが請求に連動しているため、単調な入力の作業がなくなり、作業負荷が軽減されました」と語ります。
 システムの導入と長年にわたる機能強化により、カナンの各施設における看護・介護の業務は効率化されました。三浦氏は「業務面では、看護職員、介護職員、事務担当者ともに大幅な作業時間の短縮につながりました。その結果、ご入居者に対するケアサービスの向上や施策の改善など本来の業務に専念ができることが最大のメリットです」と導入効果を語ります。

今後の展開

さらなるサービス向上を図るためにシステム強化による作業効率化を推進

 カナンでは今後も「ほのぼの」シリーズのさらなる活用によって現場の作業負担の軽減を進めていく方針です。検討項目のひとつがタブレットの活用で、島氏は「現在はベッドサイドでは紙で記録してフロアでシステムに入力していますが、タブレットを使えばベッドサイドでの情報参照や記録が可能になります。また、タブレットのカメラ機能を使って褥瘡やケガなどの状態を写真で撮影して報告書に添付したり事故情報を客観的判断したりすることが可能になります。このように記録にかける時間を短縮できれば、入居者の方々により長い時間寄り添うことができます」と語ります。
また、事務の効率化に向けて将来的には就業管理ソフトを導入し、職員の就業状況の把握や残業時間管理を効率化する構想も描いています。
カナンは、入居者の方々が「自分らしさ」を発揮できるよう、今後もより良い施設を目指していきます。

システム構成イメージ

※この記事について:この記事は、情報誌「MELTOPIA」2017年8・9月号(No.229)に掲載されたものを転載しました。この記事の取材は、2017年6月に行いました。

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