このページの本文へ

ここから本文

政岡土地株式会社様 導入事例

不動産業

  • [GeneXus]

「機能や使い勝手を確認・修正しながら開発を進めることができたので、システムの構築に不慣れな当社でも、思い通りの業務システムを導入できました」

政岡土地株式会社様 会社概要

大阪市内を中心に土地・建物の賃貸および管理事業を展開する政岡土地株式会社(以下、政岡土地)では、超高速開発ツール「GeneXus(ジェネクサス)」を用いて、途中段階で機能や使い勝手を実際に確認しながら開発を進めていく手法により、業務システムをスクラッチで開発。その経緯と効果について詳しく伺った。

政岡土地についてご紹介ください。

 政岡土地は、大阪府大阪市内で二番目に面積の広い「此花区」を中心に、北区、西区、住之江区、西淀川区、さらには、兵庫県西宮市、宝塚市、尼崎市、三木市などに土地・建物を保有し、それらの賃貸および管理を行っています。
 此花区は、梅田・難波ならびに神戸へのアクセスも便利な場所に位置しながら、昔ながらのほどよい距離感の「ご近所づきあい」文化が今なお残る地域です。私たちは、この地域を多くの人に知ってもらい、末永く楽しく暮らせる住環境を提供し続けていきたいと考えており、地域貢献活動などにも積極的に参加しています。

利用状況

自社の業務に合わせた業務システムをスクラッチで開発

三菱電機ビジネスシステムが開発を担当したシステムについて教えてください。

 「契約管理」「土地管理」「請求入金管理」「建物管理」という、当社の主要業務を支援するシステムを開発してもらいました。システム的にはスクラッチで新規に開発したものですが、基本的な機能は旧来利用してきたシステムを踏襲しているので当社としてはシステムを再構築したと捉えています。
 各機能は連携して利用できるようになっており、それぞれの概要は次の通りです。

 
機能名 機能概要
契約管理機能 ・物件、契約者、契約金額などの契約内容を管理。
・請求入金管理機能と請求情報を連携。
土地管理機能 自社資産の正確な評価と利益を算出。その評価に見合った土地の契約を行うための基礎データの抽出および土地の履歴管理。
請求入金管理機能 ・契約情報から発生する毎月の地代と家賃を管理。金額情報は地代、家賃、共益費、その他、水道代を取り扱う。
・土地管理機能と収入情報を連携。
建物管理機能 建物のメンテナンス費用を仕入情報として入力し、買掛情報と建物収支情報を管理。
●得意先元帳の画面イメージ
●業務システムの機能イメージ図

背景

安定的な事業環境を確保するため、業務システムの再構築を決断

業務システムを再構築した狙いを教えてください。

政岡土地株式会社
代表取締役
政岡 美和氏

 当社ではこれまでも業務をシステム化し、古くはオフコン環境で構築したシステムを、今回、再構築するまではPCサーバーとWindowsクライアント環境で構築した業務システムを利用してきました。
 旧システムに関して、機能面で大きな不満があったわけではないのですが、システム開発環境や事業運用環境に関するリスクや不安を払拭し、安定的に事業を継続する環境を実現するため、新たに業務システムを構築することを決断しました。

システム開発環境に関して、どのようなリスクがあったのでしょうか。

 まず、旧システムを構築した開発環境のサポートが終了してしまうということで、そのまま利用し続けることはリスクがあるとわかりました。開発環境をバージョンアップして延命を図るという選択肢もありましたが、数年後、開発環境やOS環境に起因とする同様の問題が発生し、大がかりな改修や再構築が必要になる可能性があるので、できるだけ継続的に利用できる環境でシステムを構築・運用できるようにしたいと考えました。
 また、旧システムはシステムベンダーに依頼をして構築したのですが、特定の開発担当者がほぼ一人で作り上げたものであったため、将来的に改修やサポートを受けられなくなってしまうというリスクも内在していました。
 このような課題を先延ばしせず、抜本的にリスクを払拭するために、新たな開発環境におけるシステムの再構築が必要だと考えるようになりました。

選定理由

継続的に組織的なサポートを依頼できる三菱電機ビジネスシステムに期待

システムの再構築を三菱電機ビジネスシステムに依頼した経緯を教えてください。

政岡土地株式会社
常務取締役
尾崎 恭則氏

 社内にシステムの専門家やシステム構築をした経験を持つ人材はおりません。そのため、「こういうシステムを作ってほしい」という要望をまとめることも難しい状態で、私たちの要望をヒアリングしてもらいながら、旧システムの機能を再現してもらいたいと考えていました。
 加えて、システムを長期的かつ安定的に利用していくため、継続的に組織的なサポートを依頼できるベンダーにシステムの再構築を依頼したいとも考えていました。しかし、正直なところ、どこに、どう頼めばよいのかわからないような状況でした。
 そのようなとき、信頼できる取引先から紹介してもらったのが三菱電機ビジネスシステムでした。三菱電機ビジネスシステムは、三菱電機グループの一員として、企業としての基盤や組織体制などもしっかりしており、システムの開発だけでなくハードウエアやネットワークなどITに関するサポートをワンストップで依頼でき、大企業ではない当社に対しても丁寧かつ真摯に対応してくれたので、安心してシステムの構築およびサポートを依頼できると判断しました。
 実際、長期的な利用を見据えた開発環境で、当社の要望通りの機能と実現しやすい開発プロセスを提案してくれたので、とても感謝しています。

提案内容

GeneXus によるアジャイル型の開発アプローチでシステムを構築

実際、どのような開発プロセスでシステムの開発を進めたのでしょうか。

 システムの開発というと、最初に仕様や機能を決めて開発を進めるというのが一般的な流れになると思うのですが、今回、三菱電機ビジネスシステムからは、「GeneXus」という開発ツールを用いて、開発プロセスの途中段階で機能や使い勝手を実際に確認しながら、開発を進めていくという提案を受けました。

そのような進め方に対して、不安などはありませんでしたか。

 システムが出来上がってから変更や要望を依頼するとなれば、追加の時間とコストが発生してしまうこともあるかもしれません。しかし、このような開発プロセスを採用することで、当社の要望を確実にシステムに反映することができ、途中で互いの誤解や追加の要望などがあった場合でも、考え方や方向性が変わった場合でも軌道修正がしやすいという説明を受けましたので、不安というよりむしろ安心して開発に臨めました。

実際、開発段階で修正などは繰り返し依頼したのでしょうか。

 最初の段階で旧システムの機能を確認してもらい、要望を詳細にヒアリングしてもらったので、大きな方向転換や修正はありませんでした。しかし、開発のピーク時には、毎週、プロトタイプ画面を実際に確認しながら、細かな要望を伝えたり、要望が反映されているかを確認したりしながら開発を進めました。
 GeneXusはスピーディな開発や修正が可能なため、このような対応が実現できたと三菱電機ビジネスシステムからは聞いています。

● GeneXus と従来型開発との開発プロセスの比較イメージ
(従来型開発の総工数:1.5年を大幅に短縮/三菱電機ビジネスシステムによる試算)

評価

必要な機能を確実に網羅し、長期的に安定して利用できる環境を実現

システムの出来映えに関しては、どのように評価されていますか。

 旧システムにおける必要な機能は確実に網羅され、実際の画面や操作性を確認しながら開発してもらうことができたので、機能に関してはとても満足しています。また、旧システムでは土地別の管理しかできず、契約者ごとの管理・集計は表計算ソフトなどを使い手作業で行っていたのですが、契約者ごとの管理も業務システム上で可能になるなど、機能面での改善も図ることができました。
 システムの環境面に関しても、GeneXusによってシステムを開発してもらったことで、サーバーやクライアント端末、OSなどのシステム環境に依存しない環境を実現でき、機能の追加や改修も容易なことから、長期的にシステムを拡張しながら利用できると考えています。
 加えて、三菱電機ビジネスシステムに作成してもらったシステム仕様書の出来映えがとても良く、当社の業務手順書として扱っても遜色のない内容で、副産物ではないのですが、業務の可視化にもつながりました。

開発時や導入時に苦労したことなどはありましたか。

 実際にシステムを操作する担当者にも、開発中の画面や機能を確認してもらってはいたのですが、Web画面の制約上、どうしても旧システムと操作手順が異なったり、慣れるまでに時間が必要な機能もあったりしました。時間が解決するところもあるかもしれませんが、改善が必要な部分があれば、今後、改善に取り組んでいきたいと考えています。

今後の拡張予定と期待

今後の拡張予定などがあれば教えてください。

 現在、機能として実装をお願いしているところですが、画像データの取り扱いができるようにシステムを改修しています。膨大な量の契約書や権利書などをスキャンしてシステムに登録しなければなりませんが、それが実現すればシステム上で書類の画像データを取り扱えるようになり、業務効率も大幅に向上し、合わせて原本の安全な保管体制も実現できると期待しています。
 また、書類だけでなく、土地や建物の写真なども登録していくことで、システムの利用価値を高めていきたいと考えており、さらにデータのバックアップ体制も整備していきたいと考えています。

三菱電機ビジネスシステムへの評価や期待があればお聞かせください。

 正直なところ、当初のヒアリングの段階では、当社の業務に関する専門的な知識や経験が豊富だという印象はありませんでした。しかし、システムの開発を通じて理解度を深めてもらえたので、要望や意向がよりスムーズに伝わるようになりました。
 また、GeneXusとその機能を生かした柔軟な開発プロセスを提案してもらえたことで、どのようなシステムになるのかわからないという不安も感じることなく、システムに関しては専門家でない私たちでも要望や変更を伝えやすい環境を提案してくれたことには、とても感謝しています。
 今後も、これまでと変わらない対応と、当社の業務を効率化するための積極的な提案に期待しています。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

記事について

取材日時2017年12月
記載の担当部署は、取材時の組織名です。
2020年4月1日付で株式会社三菱電機ビジネスシステム(MB)は、三菱電機ITソリューションズ株式会社(MDSOL)に社名を変更しました。

導入商品・ソリューション

その他導入事例

TOPへ