平成29年度税制改正のポイント

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経理、平成29年度税制改正

2017年04月03日

平成28年12月8日に平成29年度税制改正大綱が公表されました。
その中で、国はGDP600兆円経済の実現に向け、経済の好循環を促すさまざまな取組を進めていくとしています。特に、中堅・中小企業の生産性向上は緊急の課題であると捉え、「攻めの投資」を後押しする税制措置が取られていることがわかります。

そこで今回は、中小企業に対する法人税関連の施策をご紹介します。

設備投資関連の税制措置

(1)地域中核企業向け設備投資促進税制(地域未来投資促進税制)の創設

地域経済の活性化を図る為、地域中核企業等による未来投資を支援し、地域の強み(技術、観光資源、農水産品等)を活かした事業拡大を支援することを目的に創設されました。
事業者が策定し、都道府県等が認定の地域中核事業計画(仮称)に基づいて行う、設備の新設、もしくは増設に対し、以下のような減税措置が取られます。

・機械、装置の場合:取得価額の40%を特別償却もしくは4%を税額控除
・器具、備品の場合:取得価額の40%を特別償却もしくは4%を税額控除
・建物、建物附属設備、構築物の場合:取得価額の20%を特別償却もしくは2%を税額控除
※ただし、取得価額の合計額が2,000万円以上(100億円が限度)のものが対象

(2)中堅・中小企業の設備投資を促進する税制の創設と拡充

(ア)中小企業投資促進税制の2年間延長

機械装置・ソフトウェア等の対象設備を取得や製作等した場合に、取得価額の30%の特別償却、または7%の税額控除が選択適用できる制度が、2年間延長となりました。(ただし器具備品を除く)
また、生産性向上に資する一定の設備について設けられていた上乗せ措置は改組され、以下で述べる「ウ:中小企業経営強化税制」が創設されました。

(イ)商業・サービス業・農林水産業活性化税制の2年間延長

商業・サービス業等を営む中小企業者等が、経営改善設備(器具及び備品並びに建物附属設備)を取得した場合に、取得価額の30%特別償却または7%税額控除を受けることができる措置についても、2年間延長となりました。

(ウ)中小企業経営強化税制の創設

従来の機械装置、ソフトウェア等に加え、器具備品、建物付属設備までを対象とすることで、広く中小企業の生産性向上に資する措置となった中小企業経営強化税制が創設されました。対象となる資産は以下の通りです。

・生産性が年平均1%以上向上する生産性向上設備(A類型)
・投資利益率5%以上のパッケージ投資となる収益力強化設備(B類型)

上記に設備投資した場合、7%の税制控除(資本金3千万円以下は10%)もしくは即時償却が可能となります。ただし、中小企業等経営強化法の認定が必要です。

いずれも、適用は平成31年3月31日までとなります。
なお、税額控除は(ア)~(ウ)の合計で、法人税額の20%までです。

所得拡大促進税制の拡充

前年度と比較し2%以上の賃上げを行った中小企業は、税額控除10%に加えて、前年度からの増加分については、税額控除が12%上乗せとなり、22%になります。

中小企業に対する法人税の軽減税率の延長

中小企業(資本金1億円以下)の法人税は、本則では年800万円以下の所得金額に対しては、税率が19%でした。今回の改正で年800万円以下の所得金額に対する税率を15%に軽減する措置が2年延長されました。この適用期限は、平成31年3月31日までとなります。

役員給与の見直し ~ 定期同額給与について

役員給与の支給方法である、定期同額給与、事前確定届出給与、利益連動給与の3つについても見直しが行われました。
ここでは、一例として定期同額給与の見直しについてご紹介します。

定期同額給与といえば、給与の額面金額が毎月同額の場合とされてきましたが、今回の改正では、税及び社会保険料の源泉徴収後の金額が同額である定期給与も、定期同額給与として認められるようになりました。

中小企業向け租税特別措置法の適用範囲の見直し

大企業並みの所得(3年間平均で15億円超)がある企業は、平成31年4月1日以降に始まる事業年度より適用対象外とされます。

まとめ

その他にも研究開発費税制の拡充や、法人税の申告期限の見直しなども、今回の税制改正に盛り込まれています。
今回ご紹介したのは、法人課税に関する改正ポイントです。自社に関連する部分の改正点について、しっかりと押さえておきましょう。

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