PDMの導入で生産工程を効率化する

  • 業務改善

製造業、PDM

2017年07月03日

製造の現場において、1つの製品が永遠に売れ続けるということはほぼありません。コストをかけて開発した製品も、やがてニーズを失い販売力が低下していきます。これを「製品ライフサイクル」と言いますが、近年、この製品ライフサイクルの短縮化が目立つようになってきました。この傾向は今後も続くとみられ、製造業として、短いライフサイクルの中でいかに開発コストを回収し、利益を上げていくかを考えていかなくてはなりません。そこで、現在注目されているのが、データ管理システムとよばれるPDM(Product Data Management:製品データマネージメント)です。

PDMとは

PDMとは、製品の開発工程において、関連するあらゆるデータとプロセスを一元管理し、工程の効率化や期間短縮を図るシステムを言います。

このPDMには主に次のような機能があります。

(1)データの一元管理
開発の工程で存在する膨大なデータを一元管理できます。製品情報と図面や画像、文書などを紐付けて管理することもでき、ファイルの所有者情報や、バージョン管理といった情報も管理されます。また、アクセス権を設定することでセキュリティーも強化できます。

(2)業務の流れやプロセスの管理
PDMでは業務の流れを可視化することでき、システム上で申請や承認もできます。計画の変更や開始、検証から廃棄まで全てのプロセスの管理を行います。

(3)構成の管理
BOM(Bill of materials:部品表)の作成と管理を行います。あらゆる製品のBOMデータを同期させて整合性を維持するだけではなく、変更前後の差異も確認できます。

PDM導入のメリット

製品開発工程においては様々な部署が関わり、その過程において多種多様なデータやドキュメントが作成されます。特に開発や設計部門では扱うデータも膨大なため、「どれが最新データなのかわからなくなる」、「整理されていないため、必要な情報を必要な時に検索できない」、「情報共有ができず属人的になりがちだ」といった問題を多く抱えています。これは、PCのファイルサーバーでのフォルダ管理に限界があり、情報共有が出来ていないことが原因だと考えられます。

情報を一元管理するPDMは、このような問題を解決することが可能です。データベース内にある情報は検索機能ですぐに見つけることができる上、一連の流れもPDMのデータベースで管理しているので、最新のデータや状況を一目で把握することが可能です。担当者それぞれがリアルタイムで正しい情報にアクセスできれば、時間を割いて担当部署に確認する必要もなくなります。さらに、アクセス権限を設定することで部外者の閲覧を防止するだけでなく、自分が担当する工程や商品以外は更新できないようにするなど、大切な情報を安全に管理することができます。

情報とプロセスを一元管理することで、さらに次のようなメリットが
生まれます。

・開発リードタイムの短縮
・海外企業とのデータ共有を安全かつ容易に実行し、グローバル化を支援
・製品不具合やクレームへの対応の迅速化
・認証取得の効率化

情報とプロセスを一元化したPDMには、このほかにも多くのメリットがあり、商品の開発に関わる様々な問題を解決できる有用な手段であると言えます。

まとめ

PDMは他のシステムと連携することで、より効果を上げます。中でもCADで作成する図面データの管理は製造業にとって必要不可欠のため、PDMとCADとの連携は非常に重要なポイントになります。また、販売や顧客管理システムなどの基幹システムと連携ができるかどうかについても、PDMシステム導入に際して検討する必要があるでしょう。また、PDMを選定する際には、自社の業務フローと各現場での問題・課題をまずは整理し、全社的な経営戦略の一環として取組むことが重要ではないでしょうか。

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