書類・帳票の電子化とは

書類や帳票を電子データ化して保存することは、保存場所の省スペース化やコスト削減以外にも、様々なメリットがあります。さらに電子帳簿保存法の改正により、国税関係の帳票や書類の電子保存もより容易になりました。

電子化にはどのようなメリットがあるのか

電子化とは、紙ベースの書類や帳票をスキャナーなどでデータ化し、クラウドやハードディスク、CDなどの記録メディアに保存することです。この電子化には次のようなメリットがあります。

(1)省スペース化とコストの削減
データ化により、保管のためのスペースと保管費用が大幅に削減できます。

(2)業務の効率化とスピードアップ
検索システムを構築することにより必要な情報を素早く検索できるようになるので、業務を素早く効率的に進めることができます。

(3)災害時のデータ消失を防ぐことができる
データを複製しクラウドや遠隔地などに保存することで、データの消失を防ぐことができます。

(4)セキュリティーとコンプライアンスの強化が可能になる
閲覧制限などセキュリティー機能を充実させることで、重要書類の改ざんを防ぐことができ、結果としてコンプライアンスの強化にもつながります。

このように、電子化は単にコストの削減だけに留まらず、様々なメリットがあると言えるでしょう。

必要な書類が多い製造業こそ電子化を

製造業は他業種の企業に比べて、ISO文書、設計図、製造指示書、資材購入に関する資料など保存しなければならない書類の種類も数も存在します。中でも設計図は廃番にならない限り保存が必要な上、変更があった場合は、変更前と変更後の設計図が紛れないようしっかりした管理も必要となってきます。

これらの書類を電子化することにより、保管や管理に関するコストや手間を削減し業務を効率化することが可能となります。保管書類の多い製造業こそ、文書の電子化に向いている業種といえるでしょう。

e-文書法と電子帳簿保存法とは

e-文書法とは、法人税法や商法、証券取引法などで、原本保存が義務づけられている文書や帳票類の電子保存を容認する法律です。そして国税に関わる帳簿や書類の電子保存に関する法律が電子帳簿保存法です。

これらの法律により、ほとんどの文書が電子データとして保存できるようになり、日々発生する紙文書の一部破棄も可能となりました。

さらに電子帳簿保存法では平成28年度の改正により、領収書やレシート、請求書等をスマートフォンで撮影して保存する方法も可能となり、より手軽に電子保存ができるようになりました。ただしタイムスタンプの付与など、保存書類によって条件が定められているのでその点は注意も必要です。

タイムスタンプとは、その文書がそこに刻印されている時刻以前に存在し、その時刻以降は文書の改ざんがなされていないということを証明するものです。撮影したデータは、このタイムスタンプがあって初めて電子化文書として認められるのです。

タイムスタンプを付与するためには、まず時刻認証局(TSA)へ原本データのハッシュ値(※)を送って発行の請求を行い、TSAはハッシュ値と時刻情報を合わせたタイムスタンプを発行します。最後に原本データのハッシュ値とタイムスタンプのハッシュ値を検証し、一致するかどうかを確認した上で文書に付与されます。

(※)電子文書の「指紋」とも呼べるもので、データによって値が変わるため、データの改変がされていないかどうか調べることができる。

まとめ

メリットの多い電子化ですが、同時に文書の改ざん防止など、セキュリティー面での配慮も重要となってきます。さらに、BCP(事業継続計画)に必要なデータのバックアップなど、多角的な観点から電子化を推進する必要もあるでしょう。

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