ITで実現する未来のコンビニエンスストア

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IT、コンビニエンスストア

2017年11月06日

私たちの日常生活にとって身近な存在のコンビニエンスストア(以下、コンビニ)。最先端技術を活用することで、今抱える課題を解決する未来のコンビニの姿が見えてきます。

コンビニが抱える課題

1920年代にアメリカで生まれた小売業態のコンビニ。1970年台初頭には日本でも続々と各社1号店が誕生しました。2016年の売上は日本フランチャイズチェーン協会によると10兆5,722億円にも上ります。現在日本全国に約5万以上の店舗があり、毎日利用するという方も少なくないのではないでしょうか。

売上・店舗数ともに増加を続けるコンビニ業界ですが、解決しなければならない問題にも直面しています。喫緊の問題が「人手不足」です。1店舗の営業には、平均すると20人のスタッフが必要といわれていますが、少子高齢化で労働力人口自体が減少しているため、充分な人材が確保できていない店舗も少なくありません。全国FC加盟店協会の調査によると、東京都港区・中央区では80.6%の店舗が「従業員の確保難」を問題として挙げています。人手が不足することで、店舗オーナーの労働環境が過酷になってしまうケースもあります。

また消費期限の過ぎた「食品の廃棄」も問題です。環境省の調査では、1店舗1日当たり生ゴミとして廃棄される食品は平均約15.7kg、例えばお弁当に換算すると約30個。日本全国のコンビニ全体でお弁当150万個相当の食品が廃棄されていることになります。食糧自給率が低く、海外からの輸入に頼っている日本であまりに“もったいない”現状です。

こうした問題を解決するべく、大手コンビニ各社は最先端技術を採用しようとしています。大手コンビニの取り組みを見ていくと、次世代のコンビニの姿が見えてきます。

AI活用で見えてくる次世代型のコンビニの姿

次世代型のコンビニはどんなスタイルになるのでしょうか。

大手コンビニ会社が発表したコンセプトムービーでは、ビジネスマンがコンビニの入り口で専用アプリが入ったスマホをかざして入店。すると、ユーザー認証が完了します。本人の属性(性別や年齢など)や購入履歴に応じたおすすめの商品が店内各所のディスプレイに表示されます。会計はカゴごと無人レジ専用の台に置いて一瞬で完了。支払いはスマートフォンの決済サービスで支払いができる、そんなスムーズなコンビニ利用の姿が描かれています。

こうした次世代のコンビニを支えるのが、最先端技術であるAI(人工知能)やロボットです。AIが利用客の購入履歴や店内での動きを学習して、売れ筋のおすすめ商品を紹介したり、商品の発注や補充を指示したりします。商品一つ一つにはICタグが取り付けられ、在庫状況がリアルタイムで管理されることで、商品が少なくなるとロボットが商品の補充や棚卸しを行います。利用客が無人レジの台にカゴごと商品を置くと、一瞬でセンサーがカゴ内のICタグを読み込み、合計金額が表示され決済される仕組みです。

最先端技術のロボットを活用することで、これまでよりも少人数で店舗の運営ができるようになります。またAIが在庫管理や発注をサポートすることで、効率的な商品管理ができ、食品の廃棄ロスも減らすことができます。実際に無人レジなどを活用した次世代型のコンビニは、2016年から実証実験が始まっています。また大手コンビニ5社は経済産業省と一体となり、2025年までに国内全店舗で全商品にICタグの取り付けを目指しています。

まとめ

テクノロジーの進歩とともに、コンビニも姿を変えようとしています。誕生から50年を迎えるコンビニがどんな変化を遂げていくのか、注目してみてはいかがでしょうか。

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