会社法における株主総会までの諸手続

  • 経営・マネジメント

経理、会社法、株主総会

2018年02月07日

多くの企業では、「事業年度末日における株主が定時株主総会で権利行使できる株主となる」と定款で定めています。また、会社法第124条2項では、株主名簿の効力は基準日から3ヶ月と定められていることから、定時株主総会は、事業年度末日の翌日から3ヶ月以内に招集するのが一般的になっています。
では、定時株主総会はどのような手続によって開催されるのでしょうか。開催までの手続方法を見てみましょう。

定時株主総会の前準備

定時株主総会を招集するには、会社法によりその手順などが定められており、次のような準備が必要となります。

(1)決算日の後、計算書類等を作成
各事業年度の決算日における計算書類(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表)、事業報告、附属明細書を作成します。

(2)監査役に計算書類や事業報告を提出
取締役会までに監査報告が受領できるよう提出時期を考慮して、監査役に計算書類や事業報告、付属明細書を提出します。

(3)監査役に監査報告を作成依頼
監査役が作成した監査報告を受領します。また、監査役が計算書類等をすべて受け取った日から4週間以内(または、附属明細書を受け取った日から1週間以内のいずれか遅い日)に、監査報告の内容を取締役に通知します。

(4)監査を受けた計算書類等を取締役会にて承認依頼
監査役の監査済みの計算書類等を取締役会で承認してもらいます。その他、定時株主総会の招集や、必要があれば期末配当や定款変更など、株主総会で議決する内容を決定するための議案を追加します。

(5)計算書類の備置き
計算書類および事業報告、附属明細書、(監査役設置会社もしくは会計監査人設置会社の場合は監査報告を含む)を備置く必要があります。

定時株主総会の流れ

(1)株主総会招集の決定
株主総会への株主の招集については、取締役会設置会社の場合、取締役会にて株主総会招集を決定し代表取締役が招集します。取締役会非設置会社の場合は、取締役が招集します。その際、株主総会での議案を取り決め、株主総会の日時および場所を決定します。また、欠席する株主に対して、書面や電磁的方法による議決権行使を行うかどうかを定めます。

(2)招集通知の送付
招集通知には、取締役会非設置会社を除いて、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表、監査役の監査報告書の写しを添付して送付します。会社の類型別に招集通知の発送期限があるので注意が必要です。

◆公開会社
   総会開催日の2週間前まで
◆非公開会社・取締役会設置会社
   書面投票・電子投票を採用する会社:2週間前まで
   書面投票・電子投票を採用しない会社:1週間前まで
◆非公開会社・取締役会非設置会社
   書面投票・電子投票を採用する会社:2週間前まで
   書面投票・電子投票を採用しない会社:1週間前まで
    (定款によりさらに短縮することが可能)

株主総会は「議決権を行使することができるすべての株主の同意があるとき」に限り、招集手続を省略することができます。また、非公開会社で取締役会非設置の場合は、口頭や電話での招集通知が可能です。

(3)前日までの作業
株主から返送された議決権行使書を集計します。また当日の議事進行を円滑に行うためには、想定問答集を作成しておくとよいでしょう。

(4)当日の進行と終了後の作業
当日は株主の受付を行い、議長が中心となり議事を進め、閉会後は議事録を作成します。議事録への記載事項は、開催日時、開催場所、出席者、株主総会の議事内容と議決結果などです。また、承認された計算書類は決算公告として開示します。株主には株主総会決議通知を送付します。

まとめ

決算日が3月の企業では、事業年度が終了した時点から、定時株主総会の開催に向けてさまざまな準備に入る必要があります。特に、会社法によって招集通知の発送期限などが定められているので、各手順を逆算して遅れることのないよう、早めに準備を進めましょう。

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